宮沢賢治

うちの小学一年生。
宮沢賢治「注文の多い料理店」ならおもしろかろうと読んで聞かせたところ、奇想天外な展開にぎょっとしつつも楽しめたようで...。

他にもなにか読んでと言われ、目次から選んでもらいました。

図書館から借りてきたその新書は、5〜6年生向けということ。(※)

「どんぐりと山猫」はまだ1年生にもわかりやすいテーマでしたが、「烏の北斗七星」に至っては、カラスを人間になぞらえつつ戦争のむなしさを浮かび上がらせる陰鬱なお話。

もう宮沢賢治はいやと言い出すのではないかとカメのように首を縮めた私。

起死回生の1冊を借りてこようと案を巡らすも...宮沢賢治って童話のイメージのわりに、自然界の弱肉強食の掟や、死の影、人間の愚かしさや冷たさ、虚勢みたいなものが随所に出てくるので、日だまりみたいなor優等生的なものを読ませたいと思うような時には意外にどれも向かないのですね。

「やまなし」も「ツェねずみ」も帯に身近し襷に長し...とためらっていたら、息子から新たに、またあの本読んでとのリクエスト(嬉)

選んでもらった「水仙月の四日」は読んだことも聞いたこともなかったので、フィーリングのあうお話でありますようにと祈りつつ読みました。

とてもピュアなお話で、「銀河鉄道の夜」や「永訣の朝」の、触れればくずれそうなほど純粋なあの宮沢賢治ワールド。
私のほうがうっとりでした(笑)

ただ彼の文章は、いくぶん単語や言い回しが古いこと、科学や仏教の専門用語がふっとでてくることなどから、耳で聞いてきちんと理解するのはまだまだ難しいはず。
話についていけてるのかなあと心配もしますが、あまり細かいところまでわからなくても惹き付けられる魅力にあふれているのはさすが。オノマトペや繰り返しがつくるリズムが体感としておもしろいのかなと思ったりしますが...。頭で聞くのではなく、身体性とでもいうべき心地よさなのですね。

こういう、意味を離れたところで心をつかむことのできる磁力、これこそほんものだなあなんて感心してしまいます。

ピュアな幼心と、透徹していながらどこか冷ややかな老成の眼差し。ふたつながらにそなわった、あの美しいヘテロクロミアの瞳のようです。

(※)収録作品は以下。
『どんぐりと山猫』
『狼森と笊森、盗森』
『注文の多い料理店』
『烏の北斗七星』
『水仙月の四日』
『山男の四月』
『かしわばやしの夜』
『月夜のでんしんばしら』
『鹿踊りのはじまり』
どういう選定基準かと思ったら、賢治の生前に実際に出版されたものだそうです。短編集はこのひとつのみなのだとか。(夭逝されていますから...)
たまたまそんなチョイスを手にし、光栄な気持ちになりました。


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    1年生の驚き

    それほどおしゃべりではないY。
    その日起きた出来事も、時々しか話してくれないのですが。

    今日は、帰ってくるなり目を丸くして言いました。
    「お母さん、今日、教室に画鋲が落ちてたんだよ?」

    何よりもまず報告すべき驚愕の出来事だったらしい(笑)

    見つけた子が先生に通報、誰も怪我をしないうちに無事回収されたそうです。

    何の事件性もないけれど...

    きっと、見つけた子から教室全体へと、(あぶないよ...)のザワザワが広がっていったのでしょう。

    ・・・時が止まった教室の様子も想像できます。

    そういえば、幼稚園では壁に画鋲を刺したりしていないから、床に落ちてくることもないのよね。(たぶん...)

    1年生ならではの新鮮な驚き、だったようです。
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      ピーター・ラビット展

      ビアトリクス・ポター生誕150年を記念した《ピーター・ラビット展》に行ってきました。

      直筆原画。
      ごく久しぶりの旧友との再会のようにおずおずと前に立ち、目をやると。
      ペン先から流れ出る線の、なんと流麗なこと。
      夜露に光る銀色の蜘蛛の糸、蝶の羽ばたき...そういった自然界にある精緻な美しさをとらえる筆のあることに、驚かずにはいられません。

      現在普及している版はカラー刷りのもので、そちらの原画ももちろん目を愉しませてくれるのですが...一度線描を見てしまうと、淡い水彩でさえ、線の美しさをぼかしてしまうものなのだというのが惜しまれます。

      といって、出版された印刷物になると、無彩色の線描もあるにはありますが、軽やかなペン先の息づかいはまるでなくなってしまっていて。

      どんなエッチングにも、エングレーヴィングにさえも出せないみずみずしさは、ペンによる自筆素描ならではなのでしょうね。

      彼女がまさに描き終え、かすかにインクの香り立つスケッチにふっと息をかけ、手渡してくれたような...そんな臨場感をもって見つめてきました。


      コナン・ドイルが高く評価し、ジョン・エヴァレット・ミレイがその観察力を認めた筆のつややかさ、ぜひ一度ご覧になることをおすすめします。




      展覧会限定プチプレート
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